みなさんこんにちは!
ローテーターカフに関する解説の後半部分になります。
まずは前回のおさらい。
・ローテーターカフは「回旋筋腱板」とも呼ばれる
・自由度は3の関節である
・棘上筋は肩関節を外転させる筋
・停止部が上腕骨の大結節である
詳しい説明を読まれる場合は
前回の記事を御覧ください。
今回の説明は
・肩甲下筋
・小円筋
・棘下筋
こちらの3種類について
解説をしていこうと思います。
ちょっぴり存在感控えめな肩甲下筋
この肩甲下筋は文字通り肩甲骨の下の方に
付着しているためにそう呼ばれています。
しかしせっかく覚えてとしても、
・上肢の代表的な神経支配から少し外れる
・肩甲骨の肩甲下窩にあり、触診するのに少し難しい
というような理由から、
ローテーターカフだけでなく作業療法士として
働く上でも少し影の薄い存在になるかもしれません。
私が学生の頃はそのくらいに学校で勉強している時に
話題に登りにくい名前でした。
ですがもちろん人間が行きていく上で
絶対に必要な筋ですし、この肩甲下筋のストレッチで
肩関節の可動域が広がる事も全然珍しくありません。
同じ様な境遇のOTがいたら、病院や施設での実習で
肩甲下筋に関する知識でSVからの評価が
少し良くなる事もあるかもしれませんね。
ローテーターカフでは肩甲下筋の他の3種類は、
全て上腕骨大結節が停止部であるために
身体の外側を沿っていく形で上腕骨へと巻き付いて
関節窩の代用をしています。
ですがこの肩甲下筋は肩甲骨の肩甲下窩、
つまり身体の内側から脇の下を通って
上腕骨小結節へと停止するのです。
このために上腕骨の内側方向における
関節窩の代わりになって、肩甲下筋の収縮で
肩関節は内旋運動を起こすのです。
起始と停止の場所を自分の身体で
イメージしてみる事が作用の理解や
暗記のための第一歩になると思います。
小円筋を語呂で覚えよう
この小円筋の存在からちょっと離れて
大円筋との区別に戸惑ってしまう方も
中にはいるかもしれません。
そういう時は語呂合わせで覚えてみても
良いかもしれませんね。
調べてみたら消極的喧嘩、城下町で喧嘩の〜、
色々あるみたいなんでパクるも良し、
自分でゴロを作るもよし。
私の場合は広背筋と大円筋のデカい筋ペアとして
肩の伸展もする筋という風に覚えて、
「そっちじゃない方…」と消去法で覚えました。
閑話休題、
先にも説明しましたが、小円筋は肩関節の
外側グルリと巻き付くように
上腕骨の大結節へと付着しています。
小円筋の起始は肩甲骨の外側縁からですので
この筋が収縮して肩関節の外旋に作用します。
名前そのままな棘下筋
棘上筋と並んでわかりやすい筋ですよね。
肩甲棘の下の部分、棘下窩が起始だから棘下筋。
ほんとそのまんまです。
参考書やネットの画像で見てみると
わかりやすいんですが、
広い起始部から一箇所へ向かう形で
停止部へと付着しているために
棘下筋の上部と下部で
肩関節の外転、内転に
それぞれ作用しています。
まとめ
以上がローテーターカフの筋の説明となります。
まず最初からいきなり張り切って
名前、起始停止、支配神経に作用は何か?
なんて言ってたら頭がパンクしてしまうので
ひとまず筋を動かすために繋がる支配神経は
割愛とさせていただきました。
とにかく勉強をやり始めて最初の頃は
「身体のどこになんて言う筋があって、
どういう風に身体にくっついてるのか」
例え「ふーん」であっても良いんです。
覚える上ではまず先に「知る」事が前提ですから。
みなさんの解剖学に関するハードルが少しでも
下がる事を祈ってます。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!