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【パーキンソン編4後編】ヤールの重症度分類 Ⅳ・Ⅴを解説!一側性で発症の理由は?

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みなさんこんにちは。

 

今回の内容では前回にお伝えした通り、

ホーエンヤールの重症度分類のstageⅣから

説明していこうと思います。

 

そうそう、パーキンソン病における

よくある診断の基準についてなんですが、

「症状は一側性である」という風に

記載されている事が多く、

実際に学生時代のノートや教科書、

授業で使用したプリントを見ても

そのように書いてありました。

 

この記事を執筆するにあたって、

その一側性に症状が現れる理由を

大学図書館などで文献をあさって

探してみたのですが、

とうとう答えは見つかりませんでした…

 

ですので、もしもこれを読んでいるみなさんが

学校の先生から授業などでパーキンソン病の

話について話を聞く機会があったら、

この質問をして先生方の見解を伺ってみるのも

面白いかもしれませんね笑

 

ホーエンヤールの重症度分類:stageⅣ

stageⅣではパーキンソン病の症状が

明らかな形でみられていても日常生活を

送る事が可能である、というのに比べて

そこからかなり難しくなってきます。

 

というのも、

パーキンソン病もこのレベルまで来ると

かなり筋の固縮が強くなったりして

自発的にADLや起立、歩行をするといった

意欲もかなり大きく低下してしまい、

労働能力も失われてしまいます。

 

自発的な起立、歩行が大きく低下するという事は、

日常的な移動は車椅子に乗って移動するという

ことであり、ADLに関してもかなり大きい介助が

必要になってきます。

 

作業療法をする場面においても

このレベルのパーキンソン病の患者さんに

かかわる時にはstageⅢ以上に転倒などの

事故に対するリスクを考慮した上で、

かなり近くで転倒をしないように

体幹などを支える必要があるでしょう。

 

ホーエンヤールの重症度分類:stageⅤ

ホーエンヤールの重症度分類はこのstageⅤが

一番の重症の段階となります。

 

ここまで来てしまうと、

自分で身体を動かす事もできないために

移動はもちろん車椅子になりますし

ADLも全介助ということになります。

 

ADLが全介助ということはつまり

普段からベッドで寝たきりということですね。

 

ただでさえ、パーキンソン病では

嚥下障害も起きやすいため、それに加えて

さらに寝たきりとなると精神的な気分の

低下も懸念されるため、非常に危険です。

 

パーキンソン病では症状の軽い段階から

顔面の筋も上手に動かせなくなるという

「仮面様顔貌」という状態があります。

 

このため、表情から気分を察して

OTが行動するのは難しいですし、

発語にしてもどうしても

ハッキリわかりやすくしゃべる事が

難しい方は多いです。

 

しかしそういった時こそ、対象者の方が

どんな事が好きだったり興味があるとか、

どんな人生を歩んできたのかという

情報収集を活かして少しでも対象者の方の

気分を上げて治療に向かって行けたら

良いですよね!

 

国家試験ってどんな問題が出る?

厚生労働省のHPでダウンロードできる

パーキンソン病に関する国家試験の問題を

少し要約した形で紹介します。

 

ぜひ、今回と前回の記事を一緒に見て

少し考えて見て下さい。

 

ヤールの重症度分類stageⅢの作業療法で
適切なのはどれか?

1.車椅子の操作をする
2.ポータブルトイレを生活場面に導入する
3.音声で入力するパソコンの操作訓練
4.棒体操で頸部や体幹の伸展運動をする
5.机の上の小さなビーズを使った手芸

 

 

 

 

答えは4ですね。

1,2,3は全てstageⅣレベルですし、

5の作業課題はstageⅢにはちょっとレベルが高めです。

4の頸部と体幹の伸展運動を、ヤールの分類と比べると

ADLがなんとかまだ自立しているが、

質がかなり落ちているというのが見えるために

この問題の答えは4となります。

 

まとめ

ホーエンヤールの重症度分類の解説でした。

 

こういった形で、重症度分類について

ちゃんと覚えていれば国家試験も

そんなに難しくはないです。

 

しかも2年前から毎年1問は出題されているので

今年度もおさえておきたいところです。

 

次回はパーキンソン病の方と関わる時に

どういった治療を展開していくか、について

説明できればと思います。

 

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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