みなさんこんにちは。
前回はBrsのstageⅢについての
解説をしていきました。
詳しくは前回の記事を
ご覧ください。
今回はBrsのステージⅣについての
解説をしていきたいと思います。
目次
BrsのstageⅣのイメージとは?
さて、
とても多くの患者さんが
このステージⅣに該当するのですが、
みなさんはこのステージⅣに
どのようなイメージを持つでしょうか。
麻痺側の身体をちょっと動かせる?
まぁまぁ回復してきた?
まだ全然動かせない?
ステージⅣの動きを全部じゃなくてもできる?
全部できるけど5が無理?
これら全て、どれも正解です。
しかし!
どれもステージⅣという所が
何を意味しているのか?
という本質をとらえているとは
チョット言い難いです。
今回はそんなお話。
ステージⅣの検査で患者さんの
何を見れば良いんだろうって所を
説明していきたいと思います。
自分でもやってみよう
そもそも、
Brsにおける上肢のステージⅣとは
何でしょうか?
それは、
「ステージⅣの動きができる」
「ステージⅤができない」
は厳密には正しくありません。
コレでしょ!って言いたい気持ちは
十分わかるんですがね…
私も学生時代には散々先生から怒られました。笑
正解は、
痙縮が減少し始め、
共同運動に支配されてる身体から
分離運動が出現し始める時期
なのです。
なんて言うか…
なんともあいまいな表現の
言い方になってますよね。
そうなんです。
Brsの検査って実はとってもあいまいな
検査なんですよ。
その中でも本当に見るべき部分っていうのが
キチンとあるので、そこの見極めが慣れていないと
ちょっと難しいと思いますが、
検査の本質を理解して対象者の方を
観察すれば大丈夫です!
みなさん自身の体でも実際に
ステージⅣの動きをやってみると
ある程度のレベルでわかると思うんですが、
麻痺側の上肢だけを
患者さんに動かしてもらって、
・麻痺側上肢で背骨を触る
・肘を伸展して肩関節を90°屈曲
・肘を90°屈曲して前腕を回内外
というと、
ある程度身体の動きができるだけで
このステージ4の確認は終わってしまうのです。
しかも、教科書や参考書では
(少なくとも私の学校で使ってた教科書では)
肘を伸展して~とか
前腕の回内外とか
どのくらいできたらOKの判定出して良いとか
そういった事は全然書いてませんでした。
なので、
実際の患者さんに対してBrsを
実施させて頂いた時に
どこまでできれば良いんですか!?
この動きは結局良いの?ダメなの?
って思ったことも懐かしいですね。
本当に微妙な動きの患者さんは
臨床の現場にはホントに大勢いらっしゃいますし。
ですが、
できてほしい気持ちはあっても
もちろん患者さんが
悪いワケではありませんよ。
ただ判定するのに
幅が大きく見えるってだけ
ですからね。
で、結局何を見てるの?
ここからはステージⅣにおける
各動き方で何を知りたいのか、を
実際に説明していきます。
上肢を腰の後へまわす
身体における大関節である
・肩の伸展
・肘の屈曲
この2つの分離運動が
どのくらいできるかを確認します。
肘を伸展して肩を90°屈曲
おなじみの検査。
とにかくまず一番最初にコレをやりましょう。
これも肩と肘の分離運動を確認します。
ただ、前腕は回内位で行うのがポイントです。
この動きの確認で90°以上に
上肢が挙げられるならその時点で
stageⅣのテストはオッケーです。
そのままⅤの検査へと入りましょう。
肘90°屈曲で前腕回内外
肘を屈曲での回内外で
上肢の動きを見たり、
上肢の動きに一緒に体幹が
ついて来ないかという動きを確認します。
もし上肢を動かす時に
体幹も一緒に動いてしまっていたら、
否定せずにもう一度やってもらい、
腕だけの動きで目的を達成できるか
確認します。
以上の解説が
かなりザックリですが
Brs上肢におけるステージⅣの
動きの見るべきポイントでした。
この解説が
みなさんの学校での実技の勉強、
ひいては将来のためになったら
私もうれしいです。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。