みなさんこんにちは。
今回は移動軸と基本軸の解説をしていこうと思います。
教科書、参考書に示される事はとても重要なんですが、
そのまま覚えるだけだと他の勉強の知識と
同じように終わったらすぐに抜けてしまう可能性が
高いために、内容をキチンと理解して行きましょう。
本日の内容
・肩関節:水平屈曲 水平伸展
・前腕:回内 回外
肩関節 水平屈曲 水平伸展
基本軸:肩峰を通る矢状面への垂直線
移動軸:上腕骨
ROM測定としては定番になりつつありますね。
「××を通る○○への△△」というシリーズです。
他の場所と混ざってややこしいですが、
どこを動かして何を知ろうとしているのか。
そこをきちんと理解して落ち着いて考えれば大丈夫。
全然怖くありませんよ。
ROMを測定する上での前提条件として、
「スタート肢位の場所はROMが0°の場所」であるという事。
つまり、この場所のROMを測定するための条件として
肩関節を90°外転していることが前提となります。
矢状面とは真っ直ぐ前方へ向かう線を
面としてとらえた時の表現です。
教科書などでも真横から見た脳や身体の解剖の絵でも
矢状断という表現が使われたりしますよね。
その矢状面に対して垂直な線を肩峰に通した場所。
これが水平屈曲と水平伸展の基本軸になります。
そしてここでの移動軸である上腕骨を動かす事で
ROMの測定を行っていきます。
これは余談ですが、肩関節の水平屈曲、水平伸展を
計測する際に移動軸の上腕骨を支える腕と反対側の
腕を計測する側ではない方の肩をおさえる事で
体幹の回旋を抑制させて代償運動を発生させずに済みます。
これは本当にすぐにでも試してもらいたいですね。
みなさんの参考になると良いのですが!
前腕 回内 回外
基本軸:上腕骨
移動軸:手指を伸展した手掌面
この前腕のROM測定ですが、実際に測定をする時には
肘関節を90°屈曲させて行うのが一般的なやり方となっています。
そうする事で、肩関節の内旋と外旋を
防ぐ事ができるからです。
しかし、臨床の現場に出てみると
肘を90°屈曲させる事が難しい方も
中には当たり前にいます。
ですので、肘が90°屈曲できない場合には、
それを踏まえて行って正しく対象者の方の
病態を把握し評価する事が大切になります。
さらにちょっとややこしい話ですが、
この前腕のROMを測定する場合には
橈骨を動かして測定する方も多いと思われるため、
移動軸を「橈骨」と勘違いしてしまうというのが
学生時代のあるあるでした。
橈骨と尺骨の茎状突起の辺りを線でつなぐイメージを
持つことで橈骨を動かして「面を回転させている」という
イメージにする事で私は測定をしています。
ROMの測定に関してはやり方、捉え方なども
教える先生、SVによってやり方は全然違ってくる事も
珍しくないために、様々なやり方を試してみるのが
良いでしょう。
結局のところ、対象者の評価を正確かつ安全にできれば
問題はありませんからね!
そしてもう一つ、
国家試験の問題に前腕のROMの移動軸を問う問題が
出たのですが、その時の絵では基本軸が「手掌」と
あったのですが、違います。
いざ問題として問われるとわかりにくいでしょうけれど、
あくまでも移動は手掌面なのでその設問の
「手掌」という答えは×になるんですね。
バッチリ覚えてこれからの役に立ててもらいたいですね。
まとめ
今回の解説は以上になります。
基本軸と移動軸がどの場所である、というの風に
決まるために必ず理由があります。
それが何なのか、を考えられるようになると
覚えるのも早いと思います。
暗記だけにかかわらず、覚えるべき場所の
考え方なんかはこれからも書いていこうと思いますので
ちょっとでも参考になったら嬉しいですね!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!