どうもこんにちは。
みなさんお元気でしょうか。
今回の開設は筋トーヌス
(いわゆる何もしてない状態での筋緊張)の
亢進から来る状態、痙縮と固縮の
違いについての解説をしていきたいと思います。
臨床の現場では患者さんの罹っている
病気によって判断する事も可能ですが、
患者さんの正確な病態像が
どんなものなのかという事を
キチンと把握することが
確かなリハビリに繋がると思いますので
うろ覚えではなく一つ一つ確実に
把握して行きましょう。
痙縮って何が原因?
以前の記事でも書きしましたが
どの筋にもγ運動ニューロンという神経があり、
脳からの命令で筋自体の
収縮しやすさを調節している
働きがあることを解説しました。
この痙縮とは、γ運動ニューロンが
異常なまでに亢進することで、
筋に対して何も命令が入ってなくても
収縮を起こしてしまうという状態になります。
脳梗塞や脳出血で身体への命令を出す
大元の神経に影響があった場合に、
錐体路と呼ばれる身体を随意的に
動かすための神経が機能しなくなることが
あります。
そうなった場合には、錐体外路と呼ばれる
姿勢の制御などの持続的に収縮を
している筋へのかかわりを持つ
神経からの命令が大きくなってしまうため、
微妙な所での筋の調節が
できなくなってしまいます。
これが痙縮と呼ばれる状態です。
固縮ってどんな状態の事を言う?
通常、人は何もしていない状態でも
筋というのはある一定の緊張を
保っています。
本当に全く緊張していない状態だと
筋はほんの少し力が加わっただけで
簡単に傷がついてしまうために、
ほんの少しだけですが
緊張しています。
固縮とは錐体外路での
障害により、筋トーヌスが
上昇をしてしまい、曲げ伸ばしをする時に
抵抗を持ってしまう状態の事を言います。
特に筋がこの固縮という状態になる病気は
「パーキンソン病」が代表的な疾患となります。
パーキンソン病とは、脳幹の中脳にて
ドパミンという物質が不足するために、
身体が運動を起こす時に
滑らかに動けないというような
状態になる疾患です。
パーキンソン病ではその他にも様々な
症状がありますが、ここでは固縮の
説明のみとさせていただきます。
そして、この固縮にも種類があり、
・「歯車様固縮」
・「鉛管様固縮」
と呼ばれており、固縮はセラピストが
他動で患者さんの四肢を動かさないと
正確に治療計画の立案ができません。
総括として
今回は痙縮と固縮の説明を簡単にですが
解説させて頂きました。
同じように腕が動かない状態でも
その状態が何故起きたのか、という事は
全然違うことがわかります。
歯車様固縮と鉛管様固縮については
またの機会に書かせて頂きます。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。