みなさんこんにちは。
伝導路編の前回は、
伝導路の種類が外部の刺激を
中枢へ伝えるための上行性伝導路と
運動神経として命令を伝える
下行性伝導路があるという
お話でした。
詳しい説明は前回の記事をどうぞ。
下行性伝導路の種類とは
今回説明する下行性の伝導路は
主に5つの種類があり、
作業療法の勉強の時に学ぶものを
挙げてみました。
・皮質脊髄路
・視蓋脊髄路
・赤核脊髄路
・網様体脊髄路
・前庭脊髄路
この5種類の伝導路が脳からの命令で
私達の身体を動かしています。
さて、この中で錐体を通るのは
「皮質脊髄路」のみです。
この皮質脊髄路はさらに
錐体で左右が入れ替わる経路と
入れ替わらずにそのままの側で
下へと降りる経路の
2種類があります。
その名前が、
・外側皮質脊髄路
・前皮質脊髄路
の2種類です。(ややこしい…)
やっぱり名前はそのままで、
通る脊髄の場所が脊髄の
「外側」か「前索」かという
感じで別れています。
何故2種類に別れているのか
独自に調べてみたんですが、
理由は結局見つからなかったです。
・皮質脊髄路の9割程度が外側〜
・外側〜は遠位筋へと繋がる
・残りの1割くらいが前〜
・前〜は近位筋へと繋がる
という所は様々な所で解説されていますが
別れている理由までは未だ明らかに
なってはいないようです。
これは私の勝手な推測ですが、
「外側〜」と「前〜」の片方が何らかの理由で
使えなくなった場合のためのリスク回避の
手段として分けられたのかな〜?
なんて学生時代に妄想してました。
血管も枝分かれした先で
また合流するものが多いのですが、
そうすれば血管が一箇所で詰まっても
その先へ血が流れずに
細胞が壊死してしまうという
危機的状況を回避できます。
とりあえずこの種類自体を覚える事は
なかなか難しいですが、
実際に臨床の現場ではMRIなどの
画像を見て対象者の方が病態像で
困っているのか、アタリをつける事ができます。
正確な判断をどれだけ早くして
対象者への治療に取り組むか、で
その後の回復する度合いも変わっていきます。
学生レベルでは難しい話ですが…
先生とかから言われないとなかなか思い至るのは
難しい話だと思うのですが、
これからみなさんが勉強していく
疾患の中にALS(筋萎縮性側索硬化症)
という病気があります。
この病気は原因不明で身体の近位筋から
除々に動かせなくなるという
怖い病気なんですが、
病名の通り側索に変性が起こるために
側索を通る外側皮質脊髄路が障害されて
近位筋優位の筋萎縮が起こるという
メカニズムなんですね。
このように、何か結果が起こるためには
それなりの過程というものが存在します。
今回の総括
机に向かって覚えてる段階では
なかなか想像がつきにくいと思いますが、
実際に患者さんの生活へ関わると
知識というものがとても重要であることに
気付かされます。
チーム医療の一員として
自分の意見を持つためにも
伝導路がどんな場所を通っていたか、
ある程度は把握しておきたい所です。
(学生時代の自分的ぼやき)
そうは言っても覚えるのホント辛いですよね…
伝導路って種類が多いですし。
って考えてましたけど、
やっぱり単語だけで単純に暗記するのは
ちょっと大変だと思います。
なので、
覚えるための労力を比べると
できるだけ早い段階で
「何でここにあるんだろう?」
って考えるクセだけつけとけば
「結局自分じゃ思いつかん…」
↓
先生や仲間と疑問を共有
↓
試験
「そういやアレってどこにあったっけ。
ああ、あそこだ皆と話したやつ。」
みたいな感じでエピソード的に覚えるのが
一番効率的なんじゃ?と今では思ってます。
一つの方法としてみなさんの
役に立ったらと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。