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【ALS編3】陰性症状は代表的な4つ以外に何がある?その理由も解説!

als-01

みなさんこんにちは。

 

2回目となる前回では

ALSの代表的な4つの

陰性症状について

挙げられるその理由とは

どういったものであるのか、を

説明していきました。

そちらの詳しい内容については

前回の記事をご覧ください。

 

さて、今回はその4つ以外の

陰性症状として数えられる

・認知症
・錐体外路徴候
・小脳症状

これら3つについて

掘り下げて説明を

していきたいと思います。

als-01【ALS編2】4つの陰性症状が障害されない理由は?教科書より詳しく説明!als-01【ALS編1】陰性症状の全7種類を詳しく解説!脊髄がどう変性するかも説明!

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ALSと認知症について

認知症で現れる症状とは、

身体的な変化で現れる

「中核症状」と、

中核症状が発症し、

それが原因として起こる

「周辺症状」に分けられます。

 

周辺症状は中核症状の現れた

後で現れる現象であるために、

ここでは中核症状のみの

説明とさせていただきます。

 

認知症の中核症状とは、

・記憶障害
・見当識障害
・理解、判断力の障害
・実行機能障害
・失語
・失認
・失行

以上の7項目であると

されています。

 

では、これらの7項目が

起こるためにはどういった

身体的な変化が

必要になるのでしょうか。

記憶障害

脳が何かを思い出す時には

「パペッツとヤコブレフの回路」

という複合した2つの神経回路へと

刺激が入って記憶している事が

わかっています。

 

このパペッツとヤコブレフの回路は

大脳辺縁系や大脳の前頭葉、

側頭葉に繋がっています。

ここで快不快の判断や

以前同じ事があったかどうか等を

判断して感情を作っています。

 

そのために、この場所は

ALSで障害される脊髄は

関係が薄く記憶障害は

起こりにくいです。

見当識障害

見当識障害とは、時間や場所などがわからなくなる認知症の代表的な症状として有名です。

 

この見当識障害は知覚、記憶、学習、判断、思考などが低下して起こることでも知られています。

そのため、ALSの病態である運動ニューロンのある脊髄とは関係が薄いことが度々指摘されることでも有名です。

そのような見解もあって、ALSでは見当識障害は起こらないとされています。

理解、判断力の障害

上でも説明した見当識障害と若干説明が被りますが、

時間や場所だけでなく物事の理解や判断力の低下も認知症状の一つです。

 

こういった理解や判断する力は、脊髄と関係が薄いためにALSでは理解・判断力は低下しないものとされています。

実行機能障害(遂行機能障害)

実行機能というのは、

やる事を順序立てて行ったり、

どうやったら上手くできるかという

調整や実際に行動に行うことを指します。

 

実行機能障害は前頭葉の障害で

起こる障害だと言われているため、

ALSとは関係が薄いために

陰性症状として扱うことができます。

失語

失語とは、脳の言語を司る場所に

障害があってスムーズに言葉を

喋れなくなる状態を指します。

 

前頭葉にあるブローカー野という場所と

側頭葉にあるウェルニッケ野という場所を

合わせて言語野と呼ぶこともあり、

この場所に何かしらの障害がある時に

失語の症状が現れます。

 

やっぱりこの場所も

脊髄の運動ニューロンとは

関係が薄いために、

ALSでは失語は陰性症状となります。

失認

失認とは見えていたり、

聞こえているにも関わらず

その物の認知ができない

状態にある事を言います。

 

その責任病巣は視神経が

繋がっている後頭葉や

側頭葉の後部と内側部と

されています。

 

で、これもまた脊髄が

責任病巣となるALSとは

関係が薄いために

陰性症状になります。

失行

失行とは、以前できた事が

運動や知覚の麻痺ではなしに

できなくなってしまう事です。

 

この失行の責任病巣は

頭頂葉や中心溝の周辺、脳梁、

前頭葉内側面とされているため

脊髄の障害には関係が薄いです。

 

なので失行も、というか

一般的に高次脳機能といわれる

症状はALSとは関係無いと

考えて結構です。

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錐体外路徴候

錐体外路が通る脊髄の場所は

それぞれ、

・赤核脊髄路→側索
・網様体脊髄路→前索
・前庭脊髄路→前索
・視蓋脊髄路→前索

となっています。

 

責任病巣として前角と側索が

障害を受けてしまうALSでは、

錐体外路は障害を免れやすいために

陰性症状としてカウントされるのです。

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小脳症状

小脳症状とは、小脳と接続してる

神経に何かしらの障害があった時に

発症する症状です。

 

この小脳症状が現れると

・歩く時にまっすぐ歩けない
・呂律が回らない
・めまいがする

といった現象が現れます。

 

小脳と脊髄を繋ぐ伝導路は

前、後の脊髄小脳路です。

 

この伝導路は側索の部分に

ありますが、場所で言えば

外側にあるために

ALSの症状としては

現れにくいのかもしれません。

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終わりに

ALSでと言うと何かと

陰性症状の種類が話題に

なりがちですが、

陰性症状だからと言って

現れないワケではありません。

 

痛みを訴える方もいれば

褥瘡ができる方もいるでしょう。

という風に決めつけない事が

大切であると言えます。

 

今回も最後まで読んでいただき

ありがとうございました。

als-01【ALS編2】4つの陰性症状が障害されない理由は?教科書より詳しく説明!als-01【ALS編1】陰性症状の全7種類を詳しく解説!脊髄がどう変性するかも説明!

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