みなさんこんにちは。
前回ちょっと引っ張りましたが、
個人的に大事な事を説明させて
頂いた前回でした。
今回からBrsにおける上肢の
本格的な検査の内容についての
解説をしていきたいと思います。
最初は3のテスト!
Brsの準備として…
患者さんにベッドや椅子へ
座ってもらった後です。
さて、まず最初は
どのレベルのテストから始めましょう?
1?それとも5?
…違います!
3なんです。
何故でしょうか?
答えは簡単、
「患者さんにとって一番負担の少ないテスト」
だからなのです。
これからみなさんが
目指していくセラピストが目指すのは
常に患者さんを最優先に考える気持ちである
必要があります。
患者さんにとって負担の大きい
検査からいきなり始めてしまうのは
とにかくNGとなります!
まずはステージ3の段階の
随意性を確認していくために、
身体の共同運動がどのくらい
発生してしまっているのかという所を
確認していく必要があります。
これは授業でも説明がされると思いますが、
麻痺のある患者さんの一番強い状態の
痙縮の強さを「3」という風に
位置付けています。
そこから各関節の分離運動が
できてくる度合いに応じて
麻痺のステージ(段階)は上がっていきます。
痙縮が弱くなり、
各関節の筋への命令が
弱くなっていくとその度合いに応じて
ステージは2、もしくは1と
下がっていきます。
ステージ0はありません。
つまり、
「ステージ3のテストはBrsにおける基準である」。
と言っても差し支えないワケですね。
では実際問題、
具体的に患者さんに対して
どのような指示をすれば
ステージ3である事を
確認できるのでしょうか?
…という時に
まずは落ち着いて
患者さんの状態を考えてみます。
患者さんの身体の動きは
とにかく随意性はあるといえばある状態です。
しかしその動きは、
共同屈曲パターンという
動きに支配をされています。
なので動かそうとすると
体は勝手に各関節が
屈曲位や後退、挙上といった
状態になってしまいます。
つまり、
この時に痙縮がとても強く
現れてしまっている状態が
ステージ3である、と言えるんですね。
ステージ3の状態は
肘は完全に屈曲しているくらいの
強さという風に考えてしまっても
大丈夫です。
ステージ3ではない状態はどんな感じなのか?
ステージ3の確認を
まず最初にするというのは
上でも説明した通りです。
ではそれは、どういった状態なのでしょうか?
患者さんが腕に
精一杯力を入れようとしても
肘が完全に屈曲しない
↓
痙縮は一番強い状態ではない
↓
ステージ2の検査を実施
もしくは、
肩関節の屈曲と肘関節の伸展を
同時にしようとする
↓
肘がわずかにでも自分の意思で
伸展をさせる事ができる
↓
随意的に分離運動が可能であるために、
次はステージ4の検査を実施して
さらに随意性の確認をしていく
という流れで進めていきます。
Brsのstage3で見る所は…
このステージ3のテストで大事なのは、
とにかく
「痙縮の強さが最強か?」
という事なんですね。
まずはそれを知る事が
麻痺の治療における
作業療法のはじめの一歩となるでしょう。
今回の解説はここまでとさせて頂きます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。